【VRIO分析】SWOT分析との違い・ポジショニング論との関係と併用

つい先日、「【VRIO分析】 経営資源の強みと優位性を競合と徹底比較!」という題名で、VRIO分析そのもののご紹介、分析の進め方、結果の解釈 に関する記事を書かせて頂きました。

しかし、自社の強みを分析する手法としては、VRIO分析以外にもSWOT分析がありますので、それぞれの違いを明確に理解し、分析対象や場面に応じて適切に使い分ける必要があります。

そこで今回はVRIO分析とSWOT分析との違いについて記事をまとめたいと思います。

どの様な場面で、どの分析手法を使えば良いのか迷ってしまうという方は、参考にしてください。

また、最終的には「競合との競争に勝つ」という同じ目標を掲げながら、VRIO分析とはまったく異なったアプローチをとっているポジショニング論との比較もしていきたいと思います。

【この記事の要約】

■VRIO分析とSWOT分析との違いは?

・VRIO分析は自社の任意の経営資源に対する評価分析。


・SWOT分析はよりマクロな視点で「市場の中にある自社」の状況を把握する分析。


■VRIO分析とポジショニング論

・両者のベースとなっている「競争の勝敗を左右する要因」が異なる。


・VRIO分析は「経営資源が競争の勝敗を左右する」という、リソース・ベースド・ビューの思想に基づいて構築されている。


・ポジショニング論は「市場環境と競合の戦略を理解したうえで競合とは異なる独自のポジションを確立した者が優位に立つ」という思想。
目次

まずはVRIO分析のおさらい

VRIO分析は、自社の任意の「経営資源」に関して、経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)の4つの視点で分析する事により、その経営資源が競合と比べて、強みなのか弱みなのか、強みであるならばどの程度の優位性を持った強みであるのか、が分かる分析でしたね。

豆知識として、J.B.バーニー教授が提唱した分析手法であり、「企業ごとに保有している経営資源やその質が、競争の勝敗を左右する」という経営思想「リソース・ベースド・ビュー(Resource Based View/RBV)」をベースに構築された分析手法である事も述べさせて頂きました。

まずは、これらの情報を頭の隅に入れたうえで、以下にSWOT分析との違い、5フォース分析との関係についてまとめたいと思います。

VRIO分析とSWOT分析の違いは?

VRIO分析とSWOT分析の違いは?

繰り返しになりますが、VRIO分析は自社の経営資源に対する評価分析であり、競合を比較対象として経営資源の優位性を評価します。

・分析対象は「自社の経営資源」
・比較対象は「自社が競争している競合」

ですね。

一方、SWOT分析はVRIO分析に比べ、よりマクロな範囲に視野を広げ「外部環境(市場)の中に存在している自社」を客観的に分析する手法です。

分析結果として、自社の強み(S)と弱み(W)、自社を取り巻く環境の中にある機会(O)と脅威(T)が明らかになります。

・分析対象は「自社全体(経営資源だけではない)」
・比較対象は「特に想定していない」
    あくまでも環境の中にある自社を見つめる事に注力します。
(強みと弱みを分析する際には結果的に競合と比較している事もありますが。。。)

VRIO分析とポジショニング論

VRIO分析とポジショニング論

結論から述べさせて頂きますと、VRIO分析とポジショニング論は、「競合との競争に勝つ」という同じ目標を掲げてはいますが、そのベースとなっている考え方が異なります。

具体的には両者で提唱されている「競争の勝敗を左右する要因」が異なるのです。

前述の通り、VRIO分析は「経営資源が競争の勝敗を左右する」という、リソース・ベースド・ビュー(Resource Based View/RBV)の思想に基づいて構築されています。

つまり、勝敗を決める要因は「自社の中にある」ので、それを活用しよう、という考え方です。

一方、ポジショニング論は「市場環境と競合の戦略を理解したうえで独自のポジションを確立した者が勝つ」という思想に基づいています。

この場合は、勝敗を決める要因は「自社の外の環境にある」ので、環境に合わせて自社の戦略を選択しよう、という考え方ですね。

少し話題がそれますが、ポジショニング論を唱えている人々は”ポジショニング派”と呼ばれており、その中心人物はかの有名なマイケル・ポーター教授です。

ポーター教授が提唱した代表的な分析手法として、5フォース分析やバリューチェーン分析がありますが、いずれも業界の状況を把握する事に主眼がおかれていますよね。
(競合を意識して分析すれば比較分析もできますが。。。)

ちなみに、リソース・ベースド・ビューとポジショニング論に関しては、J.B.バーニー教授とマイケル・ポーター教授の間で、ちょっとした論争が巻き起こっていたそうです。。。

さて、話題を戻しますが、異なる2つのアプローチ、業界で競争に勝ち残るためにはどちらのアプローチがより良いのでしょうか?

前述の論争の様になってしまいそうですが私の結論は

どちらもやるべき!!

です。

そもそも両者はベースになっている考え方や視点が異なっており、アプローチもまったく異なります。

従って、両方を実施しても無駄になる事はありませんし、どちらか一方しかできない、という訳でもありません。

VRIO分析を駆使し競合に対する優位性を認識できれば、その優位性がそのままポジショニングに活かされる事も少なくないでしょう。

両方の思想を持ちながら、それぞれに関連する分析手法を駆使し、自社に最適な戦略を立案し実行していく事が最適解だと思うのです。

まとめ

今回はVRIO分析を中心に、その他の分析とその根底にある思想の違いについて記事を書かせて頂きました。

それぞれの本質を理解し、使いこなす事によって、あなたの会社にとっての最適な戦略を見出してください。

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