【AISAS】広告代理店の電通が提唱した現代版AIDMA理論!違いは何?

皆さんは消費者の購買行動を考える際によく使われる定番の理論 ”AIDMA理論”についてご存じでしょうか?

先日、別の記事でAIDMAについてまとめさせて頂いたのですが、実はAIDMAには、そのアップデート版と言える理論が存在します。

今回はAIDMA理論をアップデートした理論であるAISASについて記事をまとめたいと思います。

・消費者の購買行動を理解し最適案な販売戦略を可能にするAIDMA理論とは?

目次

AIDMAは古い理論?AIDMAを現代風にアレンジしたAISASとは!

サミュエル・ローランド・ホールが著書「小売業の広告と販売」でAIDMA理論を提唱したのは1924年で、実は今から100年近くも前に提唱された理論でした。当時、日本はまだ大正時代、現代とはあまりにも時代が違いますよね。

その様な時代に提唱されたAIDMA理論ですから、現代にあてはめて使おうとしても何となく違和感が。。。と感じる事があるかもしれません。

その様な状況の中、実際にAIDMAに代わる新たな理論を提唱する人々が現れ始めました。そういった新たな理論の一つがAISAS理論です。

AISASは2005年に株式会社電通によって提唱された理論で、AIDMAと同様に消費者の購買に関する行動が5つの段階に分けて整理されています。

1. Attention/認知: その商品の存在を知る
2. Interest/興味: その商品に対して興味がわく
3. Search/検索: その商品の事をネットで検索して調べる
4. Action/購入: 商品を購入する
5. Share/共有: 商品によって得た体験を共有する

*日本語訳は多少の意訳があります。

1. Attention/認知、2. Interest/興味に関しては、AIDMAと同じですが、それ以後の段階が違いますね。

それではAIDMAとAISASの違いについて次の章でさらに詳しくご説明しましょう。

AIDMAとAISASの違いとは?

先にも述べましたが、AIDMAとAISASにおいて、最初の2段階は同じです。つまり、消費者が何らかの商品(モノとは限らずサービスも含む)を購入するという行為に関しては、必ず「商品を認知する」というプロセスと「商品に興味がわく」というプロセスが必要で、それは100年前も現代も同じである、という事を意味しています。

一方で、それ以後のプロセスには違いがありますね。

AIDMAにおいては ”2. Interest/興味”の後に、3. Desire/渇望 → 4. Memory/記憶(或いはMotive/動機付け) → 5. Action/購入、と続いていくのですが、AISASでは、興味がわいた次のステップとして、Search/検索 というプロセスに至ると説明されています。

100年前の消費者は何らかの商品に興味をもったら、次のDesire(商品を欲しいと感じる)とMemory(商品を記憶にとどめ購入する事を決断する)を経て購入に至るために、何らかの新たな、或いはより詳しい情報がインプットされる必要がありました。例えば、チラシや広告、店頭における陳列方法の工夫や店頭販売などによって、です。そして、それによってステップが進んでいき、最終的に購入という行動に至りました。

販売する側も、それを見越し様々な広告や販売方法を駆使して消費者に”購入”という行動を起こさせる必要がありました。

だからこそ、その状態を的確にとらえ効果的な広告・販売活動を実施するために、体系的に理論を整理する必要がありました。

こうして提唱されたのがAIDMA理論であったのだと思います。

AIDMAとAISASの本質的な違い1: 消費に対して主体的になった現代人

しかし、現代の消費者はインターネットという強力な情報ツールを使えます。従って何らかの商品に興味を抱いた消費者は”Search/検索”という行為によって自ら必要な情報を収集する事ができます。

そうやって自分自身にとって必要な情報を収集した消費者は、自ら納得して”購入”という行動に至ります。

100年前には販売者から与えられた情報によって、最終的に購入という行動に”誘導”されていた消費者が、現代においては自らの意思で主体的に情報を収集し、そういった自らの行動によって購入に至る様になったのです。

AIDMAとAISASの本質的な違い2: 現代の消費活動は ”購入したら終わり” ではない!

さて、AIDMAもAISASも”A”のステップ、つまりAction/購入という段階があるという点では同じです。しかしAIDMAでは5段階のうちの最後のステップであるのに対し、AISASでは4段階目に設定されています。

これは何故でしょうか?その理由と意味するところを紐解いてみたいと思います。

そもそもAIDMA理論は100年前に、広告の仕事に携わっていたサミュエル・ローランド・ホールが、有効な広告活動を展開するためにまとめた理論でした。彼の立場からすれば、最終目的は「広告活動を実施した商品が消費者に購入されること」であったはずなので、5段階の最終段階に”Action/購入”のステップがあるのは当然のことだと思います。

そして実際に、消費者の購入に関する行動はそれで終了していたのだと思います。(一部で苦情があがったり、口コミで情報が広がったりする事はあったかもしれませんが。。。)

しかし、現代ではそうではなくなったのです。

なぜならば、何かを購入した現代の消費者は、またしてもインターネットという強力な情報ツールを使って、購入した商品(サービスも含む)で体験したことや感じたことを不特定多数の人々に情報共有する事になったからです。

例えば、専用サイトに商品レビューを書く、SNSなどで情報をシェアする、といった行為です。

このため、現代の消費行動は ”購入したら終わり” ではなく、”体験や感想を共有したら終わり” になったのです。

しかも、終わったのは情報共有した本人だけであり、共有された人々にとっては終わりではないのです。

なぜなら、情報を共有された人々の中には購入の段階に至っていない人々も大勢含まれているため、共有された情報に刺激を受けた人々が新たな購入者となって、またその体験が情報共有される、という循環が起こるからです。

この様な現代の状況を正しく認識されたうえで整理されたのがAISAS理論なのだと思います。

こうして消費の主導権は消費者へと移った

既に述べましたが、100年前にAIDMA理論が提唱された頃は、商品に関する情報は販売者からもたらされ、その情報をもとに消費者が(受動的に)購入という行動をとるのが一般的でした。しかし現代においては、販売者だけでなく、実際に商品を体験した消費者がリアリティ性の高い情報を提供する様になり、消費者の購入行動に多大な影響を与える様になりました。

また、購入前の消費者も、そういったリアリティ性の高い情報を求めて”検索”という行為を行い、自ら主体的に情報を集める様になりました。

つまり、テクノロジーの進歩によって、消費活動の主導権は、販売者側から消費者側へと移動したと言えます。

現代において広告・販売活動を有効に実施するためには、従来のTVやチラシによる広告だけではなく、”検索”や”共有”をともなって迅速かつ多数の人々にリアリティ性の高い情報が伝わる、インターネット上の商品レビューやSNSを有効活用する必要がありそうですね。

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